Synology Storage Console for VMware
Synology Storage Console for VMware は、vSphere Client のストレージ管理用プラグインで、複数の Synology ストレージシステムの管理と監視を簡素化します。お使いの Synology NAS は、Storage Console の中でストレージシステムとして参照されます。Storage Console をインストールすると アプリケーション整合性スナップショットを直接 DSM から取ることができます。
用語集:
- アプリケーション整合性スナップショット:アプリケーション整合性スナップショットは、データの整合性を確保するタイプのスナップショットです。DSM で LUN のアプリケーション整合性スナップショットを取る場合、VMware vCenter Server に通知が行われ、すべてのデータがメモリーから LUN にフラッシュされてからスナップショットが取られます。スナップショットの取得が完了すると、vCenter Server は VMware のデータストア上で通常の I/O 作業を再開します。
インストール
システム要件
- VMware:vCenter Server Appliance 6.5 U2 またはそれ以降
注:Synology Storage Console for VMwareは vSphere Client でのみ動作します。 - Synology:DSM 6.2.3 以上
手順
- ダウンロード センターから インストーラ ファイル (.ova) をダウンロードします。
- vSphere Client を開き、ホストを右クリックし、[Deploy OVF Template] を選択します。ウィザードの指示に従います。
- 仮想マシンの電源を入れます。Storage Console は自動的に VMware vCenter Server Appliance にインストールされます。
- vSphere Client からログアウトし、再度ログインしてインストレーションを完了させます。
注:
- Storage Console のインストールに関する詳細情報は、このチュートリアルを参照してください。
- Storage Console は vSphere Client で仮想マシンとして展開されます。VMware vCenter 情報と仮想マシン ネットワークの設定はデフォルトのユーザー名の root とパスワードの synology で管理コンソール上で修正できます。
- Storage Console の使用を開始するには、ストレージ システムの追加を行う必要があります。
ストレージ システムの管理
Storage Console において、管理者はVMware vSphere Client 上の Synology ストレージシステムを管理できます。
Storage Console のメイン ページに入るには、ホームスクリーンの [メニュー] をクリックし、[Synology Storage Console] を選択します。
ストレージ システムを追加:
左パネルからストレージ システムページに進み、[追加] をクリックし、新しいストレージ システムの IP アドレスと資格情報を入力します。
ストレージ システムの削除:
ストレージ システムページで[削除] をクリックしてストレージ システムを削除します。
ストレージ システムの編集:
ストレージ システムページで [編集] をクリックし、対象のストレージ システムの IP アドレスと資格情報を入力します。
ストレージシステムの監視:
ストレージ システムが Storage Console に追加されると、[ダッシュボード] ページに進んで全体のステータスを監視できます。ボリューム使用量やデータストアの詳細などの情報がここに表示されます。
ストレージ システムセクションで、各ストレージ システムのステータスを見ることができます。
- 重大:このステータスが表示される場合、LUN またはボリュームの問題をすぐに解決することを強くお勧めします。
- 警告:このステータスが表示される場合、DSM に進んでこの状況の詳細情報を調べることをお勧めします。
- 正常:ご利用の Synology ストレージ システムは正しく機能しています。
ストレージ システムの詳細を表示:
ストレージ システムページで、各ストレージ システムの名前をクリックし、ボリューム使用量や仮想マシンなどの詳細情報を表示します。
ホストおよびデータストアでの操作
vSphere クライアントにインストールされた Storage Console で、右クリックメニューからホストとデータストア上で素早く、直接的に操作できます。[監視] タブで仮想マシンのディスクとデータストアのより詳細が表示されます。
ホストの動作
[ホストとクラスター] の一覧で、ホストを右クリックすると、コンテクストメニューに Synology Storage Console が表示されます。そこから、次のようなことを実行できます。
- データストアの作成:[新しいデータストア] をクリックし、ウィザードの画面上の指示に従い、選択したホストに対する新しいデータストアを作成します。
- ホスト設定の最適化:[最適化] をクリックし、転送性能と接続の安定性を高めるために、タイムアウト地、I/O キューの深さ、 VAAI 機能などの設定を変更できます。
ホスト上の仮想マシンのディスク情報を確認するには、選択したホストの [監視] タブに進み[Synology Storage Console] をクリックします。
データストアの動作
ストレージページで、すべてのデータストアを見ることができます。データストアを右クリックし、コンテクストメニューで [Synology Storage Console] を選択します。そこから、[データストアを拡張] を選択してデータストアの容量を拡張できます。
データストアの詳細を表示するには、選択したデータストアの [監視] タブに進み、[Synology Storage Console] をクリックして詳細情報を表示します。
Storage Consoleを管理する
管理ページでは、次の操作が可能です。
- ログをエクスポート:問題の特定と理解の支援を受けるために Synology テクニカル サポートに問い合わせる場合はログを提供できます。
- Synology Storage Console のアップデート
- Synology Storage Console のアンインストール:仮想マシンをシャットダウンする前に、Storage Console をアンイストールしてください。
VMware VASA プロバイダー
VMware VASA プロバイダーは、Storage Console と vCenter Server の間のストレージ管理を強化します。VMware VASA プロバイダー (VASA 1.0) の支援を受けて VM ストレージ ポリシーを管理することができます。
ストレージ ポリシーを追加する:
- vSphere Client で vCenter Server に移動します。
- [構成] タブで、[その他] の下の [ストレージ プロバイダー] をクリックします。
- [追加] アイコンをクリックします。
- ストレージ プロバイダー ( Storage Console マシン上で実行される VASA プロバイダー) に接続情報を入力してください。
- 名前:ストレージ プロバイダーに名前を与えてください。
- URL: https://Synology Storage Console の IP:8443/vasa/services/vasaService
- ユーザー名:root
- パスワード:synology (またはカスタマイズしたパスワード)
- [OK] をクリックします。
注:
- 管理者は「root」ユーザー以外のユーザーを作ることができます。
証明書を延長する:
ストレージ プロバイダーの証明書は、最初の登録から2年後に期限切れになります。証明書が期限切れになると、VASA プロバイダーは適切に機能しなくなることがあります。期限切れになる前に証明書を更新することを推奨します。
- SSH コマンドを使用して、VMware 用の Storage Console にログインしてください。
- コマンド
vpcli vasa renew_cert
で証明書をアップデート - コマンド
vpcli service stop --vasa; vpcli service start --vasa
でVASA サービスを再起動 - [構成] タブ下で [ストレージ プロバイダー] 有効期間が延長されたかどうかをチェックできます。