はじめに
デモ、製品の推奨事項、展開に関するアドバイスを専門家にお問い合わせください。
Synologyのおかげで、ITの課題を迅速かつ自力で解決できるようになりました。
Jens Stefer、主任ITエンジニア
課題
モータースポーツの現場では、大量のデータや映像ストリームをリアルタイムで処理する必要があります。トヨタの欧州モータースポーツ部門であるTOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)では、映像ストリームの増加にともなって、ITインフラの課題が深刻化していました。
従来は分散したシステムで対応していたTGR-Eでしたが、Synologyの導入により、映像データの保存、バックアップ、モニタリングを1つのプラットフォームで一元管理できるようになりました。さらに、Synologyの柔軟な展開性により、次のプロジェクトや拠点、レースの開催地がどこであっても、グローバルにシステムを簡単に展開することが可能になりました。
ソリューション
TGR-EではITインフラの刷新にあたり、複数のSynologyソリューションを組み合わせて導入しました。Synologyの豊富な製品ラインアップと統一されたオペレーティングシステムにより、システムの導入・管理が大幅に簡素化されました。
導入されたSynologyシステムは十数台におよび、FS、RS、DSシリーズで構成されています。FlashStationは仮想マシン(VM)の処理や高性能ストレージ用途に対応し、RSおよびDSシリーズは、バックアップや軽量なデータ処理、IPカメラ映像の統合などをSynology Surveillance Stationを通じて担っています。
また、日本や各地のレース会場に配備されたSynologyシステムと組み合わせることで、チームは部門間や拠点間でのプロジェクト共有、ファイル同期、共同作業をスムーズに行えるようになりました。
メリット
Synologyソリューションの導入により、TGR-EのIT環境は持続的に進化を遂げました。新たな機能や集中管理の仕組み、そしてメンテナンス性の高さによって、IT部門の業務負荷は大幅に軽減され、管理者・ユーザーの双方にとって日常業務がよりシンプルになりました。
ビデオ映像の集中管理:Surveillance Stationの導入により、TGR-Eは複数メーカーのカメラからの映像ストリームも含め、初めて一元的な映像管理を実現しました。
スケーラブルで安全なストレージソリューション:Synologyシステムは、TGR-Eの仮想化環境、製造環境、テスト環境において、信頼性の高いメインストレージおよびバックアップ機能を提供しています。
拠点間連携:ケルン、日本、そして世界各地のレース会場に配備されたシステムが連携することで、どこからでもシームレスにデータへアクセスし、迅速に連携できる環境が整いました。
使いやすさの向上:Synologyシステムは習得しやすく、保守も簡単なため、IT部門の日常業務がより効率的になりました。問題が発生しても迅速に自社内で解決できるため、外部業者への依存を最小限に抑えることができます。
Synologyソリューションは、TOYOTA GAZOO Racing Europeに対し、拡張性・信頼性・使いやすさを兼ね備えたプラットフォームを提供し、最先端のモータースポーツに求められる要件を満たしました。TGR-Eは現在の課題を克服しただけでなく、将来のプロジェクトにも対応可能な堅牢な基盤を築くことに成功しました。
ドイツ・ケルンにあるTOYOTA GAZOO Racing Europe(TGR-E)は、トヨタの欧州における技術開発拠点であり、グローバルなトヨタファミリーの一員です。TGR-Eのトヨタ施設には、TOYOTA GAZOO RacingのFIA世界耐久選手権チームが拠点を構え、YARIS Rally1 HYBRIDやRally2エンジンの開発が行われました。また、トヨタの欧州におけるカスタマーモータースポーツ活動の中心地としても機能しています。
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